一眼レフで動画撮影。外付けビューファインダー(Kinotehnik)でピントを追う。
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最終更新日:2016/02/19
動画撮影 / filming, 製品 / products 動画撮影, 一眼レフ動画, Movie
先日経験した舞台撮影の事例を踏まえて、一眼レフで動画を撮影し、編集して気がついたことをいくつか書いていこうと思う。ビデオカメラはないけれど、一眼で写真を撮っていて、せっかくだから動画も撮ってみようかなと思っている方にはいくつか役立つポイントがあるのではないだろうか。
まず、ぼくの状況としては、基本的に静止画撮影の知識と技術を大学の基礎コースと修士課程で学んだ背景はあるものの、動画撮影はほとんど独学であるという点。しかも、これまでハンディカムなどのビデオカメラで動く被写体を写した経験は多いものの、一眼レフでは主に三脚で固定撮影しての撮影やステディカムによるピント固定の歩行撮影に限られた。
舞台では、動く被写体を追いかけながら、長時間撮影を続ける必要があるため準備を入念に行った。
ビデオカメラ以上の画質を誇る一眼レフの動画撮影機能。 しかし、元々静止画の専門機であるため、動画を撮るにあたって次の弱点を踏まえて使う必要がある。
- 一つの動画ファイルが4ギガになったら自動停止。(最新機種では自動にファイルが分割されて継続可能)
- 24分59秒でも自動停止。センサー保護のためとのこと。
- ピントは基本マニュアル調整。
今回の舞台撮影は、1時間40分をほぼノンストップで撮るため、一時停止したときの数秒をどう補完するかはひとつの課題であった。
この点については、サブカメラを導入することにした。
舞台全体を正面から映し続けるハイビジョンカムを一台三脚に固定した。そして、一眼レフは動きを追う遊軍的な立場で追う。予め台本を読み込み、また稽古を見に行くことでなるべく重要なシーンを途中で切らないように確認を行った。
3のピント合わせは映像品質そのものに影響を与える重要な点である。
事前にやっておくべきこと。
- リングの左右で遠近のどちら側にピントが合うのか身体で覚える。
- 外付けのビューファインダーを入手しておく。:このファインダーはほんとに大切。 理由は、次の3点。モニターを約2.8倍大きく見ることができる。まわりが明るい場所でもはっきり見える。三点を顔、手で固定できるためブレが軽減される。
- 三脚もしくは一脚の入手。
ただし、動く被写体をマニュアルで追いかけながらピント合わせするのは、正直かなり熟練が必要。5D Mark2の場合は、録画中は被写体の拡大モードが機能しない。ビューファインダーがない場合、液晶を眺めながら動く被写体に向けてレンズのフォーカスリングを動かすため、カメラが相当ぐらつくし、ほんとにピントが合っているか確信を持てないまま撮影を続けることになる。
今回の撮影は、暗所で舞台を左右いっぱいに使う演劇だったのでこのビューファインダーがなければ、確実にピントを追うことはできなかったと言える。
いろいろなレベルの製品があるが、レビューで一番評判がよくて価格も1万円前後であるKinotehnikのルーペを選んだ。 実際には半額程度の製品もあるけど、こういうものは一度買ったらずっと使うことになるし、映像品質にもっとも影響を与える部分のひとつだから、高品質なものを選んでおいた方が先々よい投資になるはず。
5D Mark2の液晶モニターを直接見る場合:固定ならこれだけでもOK。動く被写体の場合は難しい。
ビューファインダーを使った場合:メリットは大きくクリアに見える。覗くときにカメラを固定できる。
ということで、動く被写体を一眼レフで動画撮影するには、まずこの外付けビューファインダー(ルーペ)は外せないアイテムである。これを入手したら、日々持ち歩いて動くものにピントをあわせる練習をすると、段々感覚が身についてくる。特に暗いところでのピント合わせはとてもむずかしい。オートフォーカスであっても、暗いとほとんど機能しないので、多少迷っても「どうせテクノロジーでも無理なんだから」と落ち着いて合わせるのがいいのかな、と思い込んでやるようにしていた。
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