仕事中の人「紅茶卸売店 Drury」
公開日:
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最終更新日:2014/07/31
ロンドン芸大 / Uni Arts London, 写真学び / Photography study Course work, Photo project
今回の課題二件目の撮影は、70年の歴史を持つ老舗の紅茶卸売店Druryです。レスタースクエアの近くにあります。
昨年から、このお店のファンだったこともあり、紅茶とコーヒーをときどき買いにいってました。といっても、特に話をしたこともなかったので、今回店頭に出向いて、仕事の様子を撮らせてもらえないかとオーナーに相談したところ、オーナーは写真にとられるのは好みじゃないから、他の店員ならいいよとの返答。さっそく、後日都合のよい日にちを尋ねると、お客が多くない9〜12時までならいいよ、とのこと。
撮影日は、寒い雪の日。
朝9時15分くらいに店につくと、サイモンさん(24才)が対応してくれるということです。この店で働き始めて約1年。「写真に撮られるのも、公開してくれるのも自分はかまわないですよ」といってくれました。
なるべく自然な仕事の様子を撮影させてもらおうと思ったのですが、最初はいろいろと親切に説明してくれましたので、ひと通り聞いて彼がどのあたりで高い集中力を必要とするのかを考える参考にさせてもらいました。
今回も、課題の縛りに従って2時間の観察、決められた機材と機能のみだけを使って撮影に入りました。
Druryは老舗の卸問屋で小売もしています。良質な紅茶やコーヒーが大量入荷の後、店頭で箱詰めするため驚くほど低価格で買えます。ダージリンなら、200g 1.5ポンドなんてのも。
昔ながらの秤に分銅を載せて量り売り。
丁寧に箱入れして、鮮度を保証するラベルを貼ります。全部うちでやってるから、この品質と価格が維持できるのだとのこと。
インターネットオーダーに対応していて、箱詰めも仕事のひとつ。まっすぐ貼ったテープが美しい。
発注したコーヒーや紅茶が到着。
先輩社員と在庫の確認中。
店内、店外と配達の様子なども見せてもらってあっという間に3時間が経っていました。
雪で外からの光はあまり期待できませんでしたが、店内がある程度明るかったこともあり、ISO400以下でも十分に撮影可能でした。
ただ、明るいとはいえF4以下で撮影しないと光量が足りない場合もあり、レンズの露出をあけ過ぎるとどちらかがボケてしまうという悩みも。動作をしている手と顔にどうしても奥行きがあるため、どちらを表現の主体にしたいかでピントを妥協する必要がありました。
さて、肝心の集中や仕事の醍醐味はどのへんにあったかというと、やっぱり数グラム単位で量りを見る眼差し、それとユニークだったのが箱詰めが終わってから、えいっと何箱かをがんばって運んでいるところです。
後日、サイモンさんに写真を提供することを約束してお礼を行ってお店をあとにしました。気がつくと280枚程度撮影。ちょっとやりすぎです・・・。フォーカスや露出を全部自分で決めている不安から多くシャッターを切ってしまうんでしょうね。なんとか100枚程度にすむように習熟したいものです。
Druryのウェブサイトはこちら。
さて3件目は、中華料理屋さんです。
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