ノラ・ジョーンズライブ@ロンドン One Flight Down

公開日: : UK, 日常写真 / snap

サウスバンク・センターのオフィススペースの壁を隔てた先はコンサートホールです。
そこにNorah Jonesがやってくるということで聴いてきました。

ノラ・ジョーンズの声の伸びやかな美しさと詩の深さに、じーんと感動。というか衝撃。
僕は改めてある一曲の世界観にびっくりして、以降ずっと聴いてます。

One Flight Downこの歌を聴いていると、ぼんやりしたところから自分の求めていたことが何だったか気づいていく様子が目の前に浮かんできます。ただそれは試行錯誤で、何かを求めて動いて気がついていくことであることも。短いのに映画のようなストーリーが出てくる。

ノラ・ジョーンズはテキサスの出身。大学生のときニューヨークに旅行にいったとき才能あるミュージシャンたちに出会って、そのまま旅から戻らず大学も辞めてバイトをしながらニューヨークで歌を作り始めたといいます。

今回、BGM的に聞いていたなんとなくファンから、かなりのファンに変わりました・笑
こういう感性をシンプルに届けられるなんてすごいな。

One Flight Down

One flight down
There’s a song on low
And your mind just picked up on the sound
Now you know you’re wrong
Because it drifts like smoke
And it’s been there playing all along
Now you know
Now you know

The reeds and brass have been weaving
Leading into a single note

In this place
Where your arms unfold
Here at last you see your ancient face
Now you know
Now you know

The cadence rolls in broken
Plays it over and then goes

One flight down
There’s a song on low
And it’s been there playing all along
Now you know
Now you know

階下でそっと
流れていた歌
あなたの心は その音をとらえ
自分の過ちに気づく
煙のように 漂うその音は
絶え間なくそこで 鳴り続けていた
あなたは気づいた
あなたは気づいた…

リードとブラスが絡みあい
ひとつの音に溶けあって行く

この場所で
あなたは腕を伸ばして
太古のむかしの 自分を見いだす
あなたは気づいた
あなたは気づいた…

こわれたカデンツがはじまって
再びどこかに消えてゆく

階下でそっと
流れていた歌
それは絶え間なく そこで鳴っていた
あなたは気づいた
あなたは気づいた…

(邦訳:八島和彦)

前に読んだジャズピアニストのことも思い出したりしました。

ジャズピアニスト、セロニアス・モンク「新しい音(note)なんてどこにもない。鍵盤を見てみなさい。すべての音はそこに既に並んでいる。でも君がある 音にしっかり意味を込めれば、それは違った響き方をする。君がやるべきことは、本当に意味を込めた音を拾い上げることだ」

何をどう伝えたいのか。
これはジャズだけではなくて、すべての表現に関わることでしょうね。
ギャラリーを見て回るのもいいけど、こうしてひとつの曲から気づかされることも多いです。

この記事へのコメント

1. Posted by kaorin   2012年06月07日 00:38
こんにちは。Shinさん。
日本でも、何故かイギリス特集が増えていたのはエリザベス女王が即位60周年なんですね。はじめて知りました。そして、ノラ・ジョーンズですよ!
生の彼女を見てみたいし、声を聞きたいです。言葉は分からない私ですが、なぜか、自然で健全な方向に気持ちが向かっていきます。

今週末には、日本は梅雨入しそうか雰囲気ですよ。

2. Posted by Shin   2012年06月07日 11:23
kaorinさん
コメントありがとうございます。
エリザベス女王のお祝いは、4日間の休日を使ってほんとうに盛大に行われました。彼女がどのくらいイギリスの人々から大切に思われているかを実感しました。
30、40年代の第二次世界大戦のときに、彼女も一兵卒として兵隊として軍用車を運転して本土決戦に備えたというエピソードもあり、これまでの皇室とは違った勇姿を見せたことも、人気の元かもしれません。息子や孫はスキャンダルが多いですけど。。。ノラ・ジョーンズはほんとにすばらしかった。あれから、ずっと聴いていますよ。邦訳も出てますので、ぜひリズムの好きな曲の詩を読まれることをおすすめします。とってもすてきです。

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