見ること、見せることについて@東京藝術大学修了展

1月30日に藝大の修了展に行った。

多くの興味深い制作展示がある中、じっくり見られたものは限られたのだが、次のお二方の作品を興味深く拝見した。多くのいわゆる目立つ作品の中では、正攻法の作品だが、強く惹かれるものがあった。

一つは、油画のミレンコ・ステヴァノヴィッチさんの東京の町を描いたもの。

見慣れた東京の町を限られた情報量の中で、緻密に描いている。情報の多すぎる町の中で、本来のフォルムや陰影の美しさを感じた。

その場から中心となるメッセージを受け取って、どのように表現して伝えるのか、そのことを自分の課題として気づくきっかけをもらえた。

DSC06398-2 DSC06398

 

もう一作品は、大場咲子さんの版画BOTAINU。版画を立体作品に応用している。

イギリスのアート教育と比べると、作品制作プロセスについての説明は控えめであるとの印象を日本では持つ。RCAの修了展には膨大なリサーチノートも展示されていたりする。

藝大でも、どちらかというと作品のみという展示が多いが、この展示は作品の制作プロセスを文字情報で語るのではなく、壁面に元の版画図も展示することで、平面から立体に起き上がっていく過程が想像された。また、精巧な手仕事と見る人を意識した展示位置がとてもよかった。

DSC06400 DSC06403 DSC06407

僕の昨今の関心事は、平面の絵や写真をどのように見る人の心に響くように情報量を増やしすぎず、そして美しく伝えることができるかである。

これらの二作品は、見る力、見せる力のどちらにも制作者の深い洞察があるように思えた。

今年は、僕も再びリサーチと実験、創作を繰り返していきたいので、よいインスピレーションを得ることができた。

関連記事

no image

Teacher R’s Work in Uganda[Video Edition]

I have added the sound with a digital recorder.

記事を読む

仕事中の人「紅茶卸売店 Drury」

今回の課題二件目の撮影は、70年の歴史を持つ老舗の紅茶卸売店Druryです。レスタースクエアの近くに

記事を読む

pearのロゴ完成

pearのロゴ完成! 共創と閃きをコンセプトに対の西洋梨を仕上げてもらえました。 ちなみに、

記事を読む

提出 Project three: ‘Forgotten’

Sony A900 with Tamron A09 28-74mm Mode: Ape

記事を読む

はじめてのプロジェクトレビュー

Photo:’Curiosity’ at Waterloo Bridge

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ブログ引越

こちらにブログを統合しようと思います。 引き続きよろしくお願いいたし

銀杏@目黒不動尊

いつもと違うカメラで撮影すると、やはりものの見え方も変わりま

星薬科大学裏門付近の桜

名所の桜も美しいけど、意外と近くにも立派なのがある。作家星新一の父

桜の名所は近所にもある。旧中原街道の桜

日本は自分の生活圏内に桜があってうれしい。 確かに桜の名

目黒不動尊の桜2016年

ソメイヨシノより2週ほど早く咲いていた。 目黒不動は80

→もっと見る

  • RSS フィード

PAGE TOP ↑