インドの音量事情。ボリューム全開が普通?

公開日: : 最終更新日:2015/02/11 習慣 / custom

「Youtubeで好きな曲を選んで走るとテンションがあがるわ」by マシンジムにおいて20代前半女性

これはNational Institute of Design PGキャンパスにあるマシンジムで学生が語った一言です。

インドに来てから、町中や学内においてもボリューム大きすぎないかと思うことが増えました。そのひとつが、マシンジムです。

学内には、ダンベルやバーベル、腹筋、背筋、ランニングなどができる施設が整っています。エアコンも効いているし、なぜだか壁にはいくつものスピーカーが備え付けられ重低音を出すためのスーパーウファーまで置いてあります。そのスピーカーが全開で鳴っています。

まるで、クラブに踊りに来ているような状況。

実際に聞いていただきましょう。下の動画をどうぞ。

MUSIC AT A TRAINING GYM

ジム内では、いつもの顔ぶれが、黙々とエクササイズをこなしています。

私も、もともとランニングの習慣があるので、ここに夜に行くようにしていましたが、問題は音です。耳が痛くなるほどの音量なのです。

音を少し下げてほしいなと思いながらも、みんな生き生きと筋トレしたりランニングしているので言い出せず自分が遮音イヤフォンをして通うことにしました。

確かに、インド映画はダンスシーンで重低音いっぱいのノリノリのボリウッド音楽で踊りまくりますから、テンションあげるにはもってこいなんだろうなと思うと、慣れはしないけど納得感はありです。

面白いのは、一曲終わるごとに、誰かがPCのところにいってYoutubeで好きな音楽をかけています。

一度、女子学生に「音楽大きすぎない?」と尋ねたところ、「前にあるPCで音量を下げてもいいし、あなたが好きな曲に変えてもいいよ。あ、この曲が終わったらね!」という返答でした。

学生主催の学内行事のときも、Youtubeでダンスの曲などを探して流したりしているので音楽はYoutubeで楽しむのが普通のようです。そういえば、同じ環境をスリランカのキヤンディのホテルに滞在しているときにも遭遇しました。ホテルのジムがまるで同じ状況でした。

エクササイズはリズム、リズムはビート、という流れなのかもしれません。

学寮は朝方までボリューム全開

IMG_3922

寮のエントランスにあるテレビコーナー

マシンジムはそこから離れればいいのですが、問題は居住ゾーンでの音楽です。

職員寮と学生寮と近接しているのですが、私が暮らしているゾーンは男子寮と隣り合っていて、ほぼ毎晩ありえないボリュームでダンスミュージックが流れています。学生寮にエアコンはありませんから、窓は全開。まるで、みんなのためにノリノリの音楽を共有していくれているようです。

うちは、50mくらいは離れていますが、窓を開けていると寝られないほど。

誰も苦情を言わないのはなぜだろうと思うほど音に寛容なのだと思います。

もしかしたら、インド人も上級生には刃向かえないみたいなので、上下関係に原因があるのかと思いましたが、もう二つほど気がついたことがありました。テレビを見る音量も相当大きいのです。

各宿舎の1階に共有の大型テレビがありますが、そこでやはり深夜のテレビ鑑賞はかなり大きなボリュームですし、一度、家の猫の世話を学生に頼んだときも家のテレビの音量は通常の倍以上になっていました

 

祭りは更に大音量

日本の盆踊りでも大音響ですのでお祭りは非日常だからあまり参考にはならないかもしれませんが、参考までにひとつ音量感をご紹介。

9月下旬ごろ毎年行われるナブラトリーと呼ばれる10日間夜2時ごろまで踊ろ続けるヒンズー教のお祭りです。

少し大きなコミュニティー(団地や学校)では、このお祭りのために生演奏、生歌で行われます。おじさん歌手が夜通し歌い続けます。

ホテルの部屋から

アーメダバード市街地のビジネスホテルに宿泊したときも、町中のクラクションや走行音がどんどん聞こえてきます。

もちろんランクの高いホテルに泊まれば、そういう音も入ってくることは少ないでしょうが、生活感を感じるにはビジネスホテルのような3つ星程度のホテルも楽しいものです。

部屋の中から録音したものがありますのでご紹介します。

© Indian Travel.com



確かに騒がしいですが、この程度なら雑踏やカフェのざわざわと同レベルのような気がします。

ホテルの騒音でむしろ困るのは、客室にいてもはじまる階下や上の工事でしょうね。ムンバイのホテルで、ハンマーを次々と振り下ろされた時は全く寝られませんでした。

タクシーやオート・リクシャーもオレの音楽を聴けとばかりに大音量にしているのは珍しくないですし、町の中でも音だらけ。こういう環境の中で暮らせば音量に対してそれほど敏感でなく、むしろ大きな音で楽しみたいという感覚になるのかもしれません。

また、アフリカや中東、インド、スリランカとより大きなスピーカーの製品が売れるという事実があるのを前職で経験しています。日本は公共の場ではできるだけ静かにしようと人はしますが、全くそうではない国もあって、文化的には興味深い点ですし寛容な社会環境なのかなと思ったりもします。

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