インド・グジャラート州の水事情
インドでは水に気をつけろとよく言われています。前職のとき、インド出張が決まると、シャワーの水が危険だからゴーグルを持っていけ、というデマのアドバイスがあったのを憶えています。しかし、インドの現状がわからないと、これがほんとか嘘かわからないほど、警戒してしてしまったりします。さすがにシャワーの水は問題ないですが、飲料用としてはそのままでは飲めません。私は、うがいには水道水をそのまま使っているので、特別変な味がしないことは知っているのですが飲む勇気はありません。
インドでは、水道水を浄水器で浄化してから飲むのが安全です。ちなみに水道の普及率は都市部で67%、農村では40%とのことです(日経BP Asia Biz調べ, 2013)。この浄水器は、所得中間層以上で普及が進んでいるとの調査結果があります(日本総研のリサーチ・レポート, 2012)
NIDのキャンパス内にも、浄水器とウォータークーラーの組み合わせで所々設置されています。教員も学生もペットボトルのような水筒を持っていてそこに水を入れて、水分補給に使っています。40度を超える日が続くアーメダバードやガンディナガルでは、頻繁に水分補給が不可欠です。
リクシャーに乗っていると、ときどき運転手も水分補給をさせてくれといって、運転手たちが集っている水飲み場に立ち寄ったりします。上の壺の写真はそんな共有用の水瓶です。
インドでは水の量も質もどちらも十分ではありません。植民地時代の水道管が今も使われている大都市では、水道管で水が汚染されていくため、結局のところ飲む直前に浄水するのが合理的というわけです。
よく見かけるのが、ユーレカ・フォーブスというインド企業が発売している12,490ルピー(21,000円)の製品。その他にも、ユニリーバーやフィリップスなどの外資系企業の製品もあります。エアコンが20,000ルピーから買えますから、浄水器は必需品とはいえ高価な製品だと思います。
私が滞在している部屋の前にも、ウォータークーラーと浄水器があり常時冷たい水を飲むことができます。カルキの味やにおいがしないくらいに浄化されているので結構おいしいです。水道がないところ、水道があっても給水されないところも未だ多いインドでは、給水車がやってきては水を配っている地域もまだあります。そういう環境の中では、私のまわりの環境は恵まれていると言えます。
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