インド・グジャラート州の水事情

公開日: : 最終更新日:2014/08/04 食 / food


インドでは水に気をつけろとよく言われています。前職のとき、インド出張が決まると、シャワーの水が危険だからゴーグルを持っていけ、というデマのアドバイスがあったのを憶えています。しかし、インドの現状がわからないと、これがほんとか嘘かわからないほど、警戒してしてしまったりします。さすがにシャワーの水は問題ないですが、飲料用としてはそのままでは飲めません。私は、うがいには水道水をそのまま使っているので、特別変な味がしないことは知っているのですが飲む勇気はありません。
インドでは、水道水を浄水器で浄化してから飲むのが安全です。ちなみに水道の普及率は都市部で67%、農村では40%とのことです(日経BP Asia Biz調べ, 2013)。この浄水器は、所得中間層以上で普及が進んでいるとの調査結果があります(日本総研のリサーチ・レポート, 2012)

NIDのキャンパス内にも、浄水器とウォータークーラーの組み合わせで所々設置されています。教員も学生もペットボトルのような水筒を持っていてそこに水を入れて、水分補給に使っています。40度を超える日が続くアーメダバードやガンディナガルでは、頻繁に水分補給が不可欠です。

リクシャーに乗っていると、ときどき運転手も水分補給をさせてくれといって、運転手たちが集っている水飲み場に立ち寄ったりします。上の壺の写真はそんな共有用の水瓶です。

インドでは水の量も質もどちらも十分ではありません。植民地時代の水道管が今も使われている大都市では、水道管で水が汚染されていくため、結局のところ飲む直前に浄水するのが合理的というわけです。

よく見かけるのが、ユーレカ・フォーブスというインド企業が発売している12,490ルピー(21,000円)の製品。その他にも、ユニリーバーやフィリップスなどの外資系企業の製品もあります。エアコンが20,000ルピーから買えますから、浄水器は必需品とはいえ高価な製品だと思います。

私が滞在している部屋の前にも、ウォータークーラーと浄水器があり常時冷たい水を飲むことができます。カルキの味やにおいがしないくらいに浄化されているので結構おいしいです。水道がないところ、水道があっても給水されないところも未だ多いインドでは、給水車がやってきては水を配っている地域もまだあります。そういう環境の中では、私のまわりの環境は恵まれていると言えます。

関連記事

インドでの腹痛

    インドの話を日本人にすると、よく聞かれるのは「治安」

記事を読む

ベジなグジャラート料理を最高のムードの中で楽しむならレストランVishalla

グジャラート州というと、禁酒・ベジタリアンと食に関してはなかなか厳しい環境です。更にグジャラ

記事を読む

インド・グジャラート州の牛乳事情 ”日持ちしないおいしい牛乳”/Milk in India “Long live to Milk” 

インド・グジャラート州アーメダバードの町中には、大きく二つのタイプの牛乳が売っています。ひ

記事を読む

近所の八百屋さん/A vegetable store near my flat

ベジタリアンの州グジャラートで食の中心は野菜 最寄りとはいえ2キロ程度離れている八百屋です。夕方に

記事を読む

禁酒州グジャラートで酒購入許可書を入手

訪日中のモディ首相と安部首相、民間企業の会談内容で、グジャラート州をはじめとしたインドへ3.5兆

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

インド猫ヤンマール日本をめざす

猫のヤンマールにまつわる話は新ブログ「インド猫ヤンマール日本をめざす」

世界24位のインド経営大学院アーメダバード校

©The Financial Times, January 24,

インドでテレビを買う

2014年5月、インドにやってきて最初の懸案は、6月からスタートするF

本場インドでディープな瞑想体験

近年、アメリカのGoogleやマイクロソフトをはじめとするIT

インドと日本の物語を集めた展覧会「ものがたりという宝石」

インドと日本の物語をインド人と日本人の作家を通して描かれた家族、愛

→もっと見る

  • RSS フィード

PAGE TOP ↑