禁酒州グジャラートで酒購入許可書を入手
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訪日中のモディ首相と安部首相、民間企業の会談内容で、グジャラート州をはじめとしたインドへ3.5兆円の巨額投資が5年間をかけて行うための共同声明に署名がされました。
インド側の新聞でも、5年の間にグジャラート州内に建設される予定のスズキ自動車の工場に付随して、日本企業がはいる企業パークを造るため、27億円相当を費やしてインフラ整備をする予定だと報じられています。
プロジェクトの進捗により、これからよりたくさんの日本人をはじめ外国人がグジャラート州に出張や駐在でやってくることでしょう。
グジャラート州での生活は、他のアジア駐在地に比べていろいろな意味で乾いた生活になります。
その筆頭が、禁酒法の存在です。
この地では、宗教上の理由からか、1960年から禁酒法が施行されています。町中を歩いていて、酒を扱っている店を見かけることはありません。また、レストランで一見カクテルのようなボトルを見かけることがありますが、これはモクテルと呼ばれるノンアルコールのジュースです。
しかし、外国人には抜け道があります。
リカーパーミットと言われる許可書を入手することで、一定量を決められた場所で買うことができるのです。
私にとって、酒はそれほど重要な存在ではなく、むしろこの州のベジタリアン文化に参ってくるくらいではあるのですが、一度どんなものかリカーパーミットを貰いにいってみました。
空港内でもらえるリカーパーミット
ちょうどバンガロールに行く用事があったので、国内線の帰り道アーメダバード空港に到着時、パスポートと航空券を持って観光オフィスに立ち寄りました。
このオフィスで、一枚の書類に氏名、住所、VISAの情報を記載すると、おじさんがその場で観光客用の有効期限一ヶ月の許可証を発行してくれます。発行まで15分もあれば大丈夫でしょう。
駐在の場合は一年間、旅行客の場合は一ヶ月となっています。あまり酒は飲まないので、一ヶ月期限の旅行者用の許可証をもらいました。
許可証によると、購入できる分量は次のように書かれています。
- ウイスキーなどスピリッツ:1本
- ワイン:3本
- 2%以上の醸造酒:9本
- 2%以下の醸造酒:27本
アルコールの度数の総量で規制されているようです。
アーメダバード市内だと5つのホテル内、ガンディナガルは1箇所が販売所に指定されています。
せっかく手に入れたので近く買い出しに出てみようと思います。
ちなみに、酒は入手しても公然で飲んだら逮捕されます。旅行者は、ホテルでもいいのですが、居住者は自宅のみです。
地元民の飲酒状況
住人たちは全く飲んでいないかというと、裏酒や外部からこっそり持ち込まれた酒があります。
有名どころは、インド産のウイスキーで、甘くして飲むのが人気だそうです。男たちがホテルの部屋を予約してみんなでこっそり飲むのがグジャラート流。
学生たちは、外の州から来ている場合がほどんどなので、ときどき酒が差し入れられると大喜びです。
ただ、グジャラート州の人は酒を飲み慣れていない人が多く、限度を超えて悪酔いするので要注意とも言われています。
禁酒法の効果は?!
健康面や仕事という面で、禁酒法の効果がどのくらいあるのか、それは不明ですが、ひとつ住人として感じたことは市街で酔っぱらいに遭遇したり絡まれる機会がないうことです。
この点は安全だなと思ったりします。中国やイギリスにいたとき、いや日本だって夜の街は酔っぱらいだらけです。別に、自分だってそうなるからいいのですが、ロンドン在住のときは危険を感じたこともありました。
その他に、飲酒運転がないから安全かと言われれば、交通ルールはほとんど無視されており、逆走なんて当たり前なので禁酒はあまり関係ないように見えます。
一方で、観光客に嫌厭されると考えると、禁酒のデメリットも多いのが実状だと思います。
実際、グジャラート州は観光客が伸び悩んでいるのが懸案事項の一つです。昨年、知事時代のモディ氏も観光客を増やすのが目標の一つだと述べています。
では、日本からの駐在の方はこの規制の中でどうしているかというと、旅先や帰国時に酒を持ち込んでなんとか持ちこたえて見える方が多いです。大企業からのインド駐在者は、年に三回ほど買い出し休暇が認められているところが多いです。そんなときに見つからないように、こっそりと忍ばせるのです。もちろん、規定量以上はバレたら没収です。
グジャラート州で暮らすには、酒、肉、夏の暑さを克服して楽しみを見つけることかなと思っています。
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