ワーク&ステイが可能なニューデリーのコワーキングオフィスMoonlighting Delhi。職・住近接のメリットとは。

公開日: : 店・会社 / store, company

泊まれるコワーキングオフィスは元LGの豪邸

“a place to work & stay, learn & play”をうたうデリーの泊まれるワーキングオフィスMoonlightingを訪問しました。

場所は、インドの秋葉ことネールプレイスから10分ほどの高級住宅街の広がるコロニー内にあります。はじめてだと、どこにあるのかわからず、電話してみたところ一見すると富裕層の一軒家です。

IT起業家やデザイナー、アーティストら200人以上のメンバーがいるとのことです。ですが、土曜日の午後に訪ねたため、ほとんど訪問者はおらず、こちらのユーザーでかつ留守番役のJacobさんが丁寧に施設の案内をしてくれました。元は韓国企業のLG駐在者の家だったようで、広い調理場や食堂も備わっています。ベッドルームを宿泊用にしています。

案内していてもらっているうちに、一人これから6人ほどでオンラインショッピングサイトビジネスをはじめる20代の若者が説明を聞きにやってきました。聞くところではライターに特化したビジネスをはじめにヨコ展開していきたいとのこと。ライターだけで成り立つものなのだろうかといろいろ思うところはありましたが、そういったビジネスに関するアイデアもこういった場で多様な専門や経験を持つ人達に意見を求めつつより具体的なものになっていくことでしょう。(人の話を聞きすぎて当り障りのないアイデアになるのはむしろマイナスですけれどね)

職場と自宅が近接するメリット

アーメダバードのコーワーキングプレイスを利用した時にも思いましたが、イギリスのHubや日本でもいくつかできはじめているコラボレーションオフィスがインドにもできていることに驚かされます。その中でも、宿泊施設付というのは新しい発想だなと思いました。

私が滞在しているNID(National Institute of Design)にも言えることですが、住み込みで学ぶことのメリットは多いです。個人ワークにしても、グループワークにしても、教師や必要機材に思い立ったときにアクセスできます。また、同級生たちとしょっちゅう顔を合わせるわけですから、話していて制作のネタが浮かぶことや共創するきっかけも多いのです。

特に、学生の中には、際立ってクリエイティブや人やハードワークの人がいます。そういう学生は、常日頃からアイデア出しとプロトタイプ制作を繰り返しており、身近で過ごすと大変刺激を受けるものです。

NIDの写真デザインコースには、Amitという名門IITボンベイ校理工学部出身の学生がいます。

彼は大きな体に寡黙な性格で、ほぼ毎日新しい写真の表現の可能性について考え、手を動かし試作品づくりを繰り返しています。

考えたら作ってみる、それもA案・B案迷ったものは二つ作ってみる、作ってみたら他者のコメントをもらう、またやり直す、という繰り返しです。私は、その姿を見て、大変刺激を受けました。一流になる人は、考え続けているし、作り続ける中から新しい一つを創り出していくのだと思わされたからです。近くに暮らしていなければ、それに気がつくこともないでしょう。

そういえば、昔私が学んだ学校にも、「残留」という図書館や研究棟に泊まりこんで研究したり、共同学習をする慣習がありました。事前許可は必要でしたし、ほんとはそうならないように計画的にこなすのがよいのでしょうが、時間と場所の制約を取り払って、共創する時間は貴重でした。

特にクリエイティブな仕事は、他のクリエイターと一緒に暮らしながらやっていくと思わぬ気づきや刺激を毎日受けられていいかもしれません。そう考えると、この住み込めるオフィスというのも、新しい形態だなと思わされます。もっとも、嫌な仕事の場合は、すぐにでも家に帰りたいと思うから、職種や性格を選びますが。

さて、このMoonlighting Delhiは、本来この場所は閑静な住宅地であるため、ビジネスでは使えない場所であるところを許可をとって運営しているとのことで、近く移転を計画しているといいます。また、近辺にはグルガオンに新しいオフィスを開いたようで、そちらはよりコーワーキングに適した空間づくりをしているそうです。(WEBによれば、2014年12月に正式に引越すことになったようです)

面白い仕事場を求めている方、デリーに行かれましたら一度覗いてみてください。

 

関連サイト

オフィシャルWeb: Moonlighting Delhi

アーメダバードのコーワーキングオフィスについて過去記事:アーメダバードのコワーキングオフィスWorking Company

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